2013年2月3日日曜日

子ども同士がケンカの後すぐに仲直りできる理由



 


◇仲直りを邪魔するモンスターペアレントたち



○はじめにーー子供同士のケンカはどこまで介入しますか?


A子ちゃん(6歳)が泣きながら帰ってきました。
いつも遊んでいる友達の子(G子ちゃん)の家に自分だけ呼んでもらえなかったらしいのです。

その理由は、
その子(G子ちゃん)の母親が「うちのお母さんがあなたのこと(A子ちゃん)を嫌いだから家に呼べない」
ということでした。

原因は4ヶ月前、その子の家に遊びに行ったときケンカになったことがひきがねとなっているようです。

その時のけんかがどのようなものだったのかA子ちゃんのお母さんはA子ちゃんから「けんかになったけど仲直りしたよ」としか聞いておらず、子供同士のことゆえ気にもとめておらず
またそのけんかの後も、学校や公園では普通に約束して他の友達も含め遊んでいたので正直驚きでした。




■子供は「手放し」の天才

大人は、他人の人格について評価を下しながら日常を送っています。
そして、自分を不快にさせる人格を少しでも匂わせる相手には警戒します。
他人を”過去の出来事”という色眼鏡を使って評価することで、自己保身をしています。

ただ、子どもは違います。
子どもは、過去のことなど持ち出したりせず、「今、この時を目の前の相手と楽しむ」ということができます。
たとえ、どれだけケンカをして殴りあったり悪口を言い合ったりしたとしても、お昼休みには一緒にサッカーをしているのです。

どれほど怒っても根に持ったりせず、相手をすぐに許します。
これは、子供の「現在に集中する力」に由来するといえるでしょう。

楽しく遊ぶことの方が、過去を根に持つことよりも、子供にとっては自然な姿なのです。

ですから、一般的には、親が心配するほど子供は友達同士あるいは兄弟間のケンカについて気にしないのです。




■現在に集中できない大人が仲直りを阻害する

子どもは天才です。現在を楽しむことの天才。

だから、相手が過去にどういう振る舞いをしたかどうかよりも、
目の前の現在を友達と楽しみたいのです。



ところが、この天才たちを邪魔(守る??)するのが大人です。


「あの子は危険だから、一緒に遊んじゃダメ!」
「あの子を、うちの子に近づかせないように見張ってください!!」
などなど、
子供同士は、ケンカのことを考えずに友達と仲良くしたいのに、大人が介入してきて、友情を裂こうとするのです。


こういうケースは余裕のない大人、換言すれば「大人と子どもでは人間関係の作り方が違う」ということを理解していない未熟な親が増えれば増えるほど、
ありふれた現象になっていくでしょう。



 

■「私(親)を煩わせない友人関係にして!」


あるいは、子どもが自分の思い通りの枠外の行動(危険な子とは近づかない)以外の対処法を知らないという器の小さい親達が増えている現代では、
親に友達を奪われる時代になっているのです。

それなのに、「みんなと仲良くするのよ!!」と、子どもに説いているのですから、子ども達は何をすれば親が満足してくれるのか、ぜんぜんわからなくなってしまって、
親の顔色を伺うような子どもが増えていくのだと思うと、なんともやりきれない思いです。


 

■「相手という人格に評価を下さない」

子供は手放しの天才、ということを説明しましたが、その秘訣の一つは
「相手という人格に評価を下さない」ことなのです。

単に目の前の行動だけを不愉快に思うので、
それが終わってしまえば、何事も無かったかのように、また楽しく遊ぶことが出来ます。

そんなふうに、小さな子供は全般に、
相手という人格に評価を下したりせず、その場その場を楽しむだけなので、
大人たちが採用しているような自己保身のために、過去と言う色眼鏡を使って自分の都合の悪い人を排除するということをしないのです。

 

■子どもを枠に押し込める大人たち


親の矮小さが子どもの友情、あるいは、子どもが多様な価値観に触れるチャンスを失わせてしまっている時代。
これでは、たとえ、どんなに勉強が出来る子であっても、お金を稼ぐ段階になったときに、他人が怖かったり、うまくコミュニケーションをできないのは、
当然の帰結とも言えるかも知れない。




 

■子どもが子どもを育てる時代


「親がなくても子は育つ」かもしれないが、未熟な大人が増殖すれば、子どもだって成熟するチャンスを失っていくのではないでしょうか。

親が未熟でも、周りの大人がそれなりに大人だったら、親の未熟さは補正されたかもしれませんが、今の時代は、底に期待できない状況が…






 

○おわりにーー親が介入すればするほど…


子供の関係、親の関係も
余計に関係は悪化していくと思いますよ。

どういう経緯でお子さん同士が喧嘩になったのかは
分かりませんが、大抵の場合、他愛のないことから
始まっているのが大半だと思います。

それに対してイチイチ親が口を出していると、
本当に収拾がつかなくなることがあります。

もし、お友達のお母さんが本当に「遊んじゃダメ」というようなことを自分の子に言っているんだとすれば、
そういう親御さんだったんだ思って、こちらから近づかないようにするほうがベターだと思います。
※そういう方は、恐らくどこかでトラブルを起こしますから。

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