2017年4月15日土曜日

摂食障害の娘が「お母さん仕事を辞めて家に居て」と言ったらどうするべきか





■母親は仕事をやめるべきか

共働きの子どもが摂食障害になると、必ずと言っていいほど母親から
出されるのが、「やっぱり私は仕事をやめたほうが良いのでしょうか」という質問です。


常に心のどこかで
「私が働き続けているのは間違っているのかもしれない」
「子どもにかわいそうなことをしているのかもしれない」
という罪悪感を持っているために問題が起こるとそれが顕在化するのです。


また、周囲も、子どもの病気と母親の仕事の関係を指摘したがります。


父親は「仕事よりも母親としての責任を果たせ」といい
姑は「だから私はあなたの仕事に反対だったのよ」とここぞとばかりに
責め立てるのです。
これでは、仕事をやめたくなるのも無理はないかもしれません。
でも実は問題は仕事を続けるかやめるかというところにはないのです。


「母が働いていると言うことよりも、いつも疲れているから相談ができない
 忙しいから私の話を聞いてくれない、ということのほうが、ずっと寂しかった」。

つまり、働いているという事を言い訳にして娘の話に耳を傾けようとしなった、
その態度こどが問題だったということでしょう。


一方、母親は
「娘は私が働いていることが気に入らないのだと思っていた。
 そんなことを不満に思われても困ると言う気持ちだった」と振り返っています。

娘は母に「話を聞いてほしい」と思っていたけれども
母は娘が「仕事を辞めて欲しい」と思っていると思い込んでいたわけですから。
実際に、母親が勝手に仕事を辞めてしまったケースでは、
子どもは罪悪感を抱くとともに煩わしさを感じます。

「私が仕事をやめたんだから早くなって頂戴」と言わんばかりの
プレッシャーを感じるのです。
そして、「母が仕事をやめてくれたのに治らなくて申し訳ない」などとさらに落ち込むケースが多いのです。