2013年8月29日木曜日

「孤独力」で”ひとりがつらい”が楽になる 水島広子 さくら舎





♪ここにあなたがいないのが悲しいのではなくて、ここにあなたがいないと思うことが悲しい

「あなたと居ると素晴らしい人生だと感じることが出来る」は正しいが同時に、
「あなたが(現実の存在としてココに)いないと最悪の人生になってしまう」というのは正しい生き方とはいえないような気がします。










 

◇はじめにーー「ひとりでいること」が不安なあなたへ


「ひとりでいると、寂しい人だと思われるのではないか」「性格的に問題がある人だと思われるのではないか」という思いから、本当はあまり好きではない人とでも一緒に行動してしまい、行きたくないところに行かされたり、つまらない思いをしたり傷つけられたりする、ということもあります。


つまり、「ひとりにならないこと」を中心に生きてしまうと、いろいろな犠牲を払わなければならなくなるのです。


「つながっている人の数が少ないと恥ずかしい」と感じる人は少なくありません。
ネット上でつながっている人の数が、本人の魅力や人気、どれほど他人から関心を抱かれ必要とされているかを示すように思われてしまうからです。
そのため、つい必死になって「つながっている人の数」を増やす努力をしてしまいがちになるのです。
そのために払う時間的・精神的犠牲も、また大きなものです。

本文で詳しくお話ししますが、そうやって「目に見える『つながり』(一緒に行動できる相手がいる、つながっている人の数が多い)」にとらわれることは、人生を豊かなものにするどころか空虚で不安定なものにしてしまいます。
本書では、「目に見える『つながり』」を必要としないで生きている力、「孤独力」についてもお話していきますが、それは「ありのままの自分と一緒に居られる力」と言っても良いのです。









 


◇2章 孤独を感じたら、与えよう





■孤独を「何か」で満たそうとしても、「もっと、もっと」になってしまう

何かと「つながっている」という感覚を持つとき、自分の心が開いているときです。
開いた心しか、つながりを感じられません。
つまり、孤独を感じているとき、私達の心は閉じているのです。
特に「自分はどう見られているだろうか」と思うとき、心は警戒感を持って閉じています。
心を開き、つながりを得るためのコツは、何かをするときに、「自分はここから何を得られるか」に目を向けるのではなく、
「自分は何を与えることができるか」に目を向けることです。
私達は、何かが得られないから孤独なのだと感じ、「何か」を求めようとします。
しかし、「何か」で孤独を満たそうとすると、余計に孤独になることが多いものです。
物理的には人と一緒にいても、ありのままの自分が「つながっている」という感覚を持てないと余計に孤独になる、ということを前章でお話しました。
人から認められたり愛されたりすれば孤独でなくなるはず、と多くの人が考えますが、そのために自分を「作って」しまうと、結局は満たされないのです。
それよりも、「本当の自分を知られたら嫌われてしまう」という恐れが芽生えてしまい、常に緊張するようなことにもなってしまいます。





■「何か」に依存していく心は、罪悪感や「自分嫌い」を膨らませるだけ

人以外にも、孤独を紛らわすために、私達はさまざまな「何か」を求めるものです。
食べ物、アルコール、買い物、仕事、などなど。
これらは、維持知的に寂しさを麻痺させてくれるものの、決して安心を提供してくれることはありません。
孤独感の本質的な解決などにはならないのです。
そういう「何か」で孤独が満たされるのかというと、そんな事はないのです。

せいぜいが、「一時的に自分の孤独感を麻痺させる」というくらいで、
本質的な解決にはなりません。
なぜかというと、「何か」が手に入っても、ありのままの自分が「つながっている」という感覚を持てない限り、孤独は続くからです。
そして「もっと、もっと」となっていきます。

孤独はありのままの自分が「つながっている感覚」を持たない限り解消されません。
「何か」に依存している場合には、さらにお金を遣ってしまった太ってしまった、また飲みすぎてしまった、と罪悪感を抱え込むことになります。
そしてそれらの結果、ありのままの自分をより否定する(自分を嫌いになる)ことになってしまい、孤独感はかえって募って感じられる、ということも多いものです。



■「何を得られるか」ではなく「何を与えられるか」

孤独を感じたら、何かを得ようとするよりも、与えることを考えたほうがよい、ということになります。










 

◇おわりにーー「孤独力」を基盤にして、よい人間関係を作ろう


心を開いてつながることのできるよい人間関係をもっている人はストレスに強いですし、孤独感の強い人は、ストレスに耐えることがそれだけ難しくなります。

「孤独力」は、良い人間関係を作る基盤となります。
なぜかというと、「ひとりになりたくないから」という動機がなくなるからです。
「人生を豊かにしてくれる人」は、やはり「孤独力」の高い人になるでhそう。
ただベタベタと依存して群れるのではなく、きちんと相手のことを尊重して、必要があれば共に行動してくれる人であるはずでうs。
「ひとりでいるのも楽しい、一緒に居るのも楽しい」という、自立に基づいた共生の姿勢が、これからますます必要になるのだと思います。

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