■大建中湯(だいけんちゅうとう)
がん治療の現場では開腹手術の後、腸管運動を促して腸閉塞を予防。そのために大建中湯が処方されてきた。
山椒
乾姜(かんきょう)(生姜を蒸して乾燥)
人参
を調合。
腸を整える。
ラットの腸管が動く。五分で蠕動運動が始まった。
乾姜は大腸の血流を良くすることで蠕動運動を促す。
神経の細胞膜には細胞の興奮を抑えるタンパク質がある。
このタンパク質の働きを抑制する、つまり細胞を興奮させやすくしているのが山椒に含まれる成分。
乾姜と山椒との相乗効果。
ただ、「乾姜+山椒」よりも「人参+乾姜+山椒」の方が蠕動運動が大きかった。
しかしながら、人参単独では蠕動運動を起こせない。
漢方の神秘。
食用の山椒と医療用の山椒は別物。
■六君子湯(りっくんしとう)
抗がん剤治療の際の、食欲増進や吐き気の解消。グレリンという胃から分泌されるホルモンが食欲を増進。
六君子湯はグレリンの分泌を促進する働きがあることは以前から知られていた。
ただ、グレリンが分泌されていなくても食欲が湧く場合がある。
グレリンを出すだけでなく受け手側の感受性もあげているのでは?
少量のグレリンで食欲増進されるのでは。
六君子湯はグレリン受容体の感度も上げているから、食欲が増進するのでは?
実験の結果、グレリン受容体は六君子湯の感度を上げていた。
漢方を解明するごとに無限の可能性が。
生薬のひとつひとつは低濃度であまり作用がないのに組み合わさることで本当に大きな作用を持つ。
これは非常に大事なことで低い濃度であると言うことは副作用が少ないと言うこと。
医療のパラダイムを変えるのでは?
FDAも漢方を開発治験薬として認定している。
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