2013年6月14日金曜日

女性の直観力を男性は理解できない




男性は直感が降りてきにくい。

「この人じゃなきゃダメだ!」という感覚は、一つの精子を受け入れる女性と、「1晩に10人を精子を配れる(妊娠させること)」可能性がある男性とでは全く意味合いが違ってくる。


男性は、「選び放題」なのだから、別に直感的に選ばなくても「どれかがあたってくれる」のである。



しかし女性は妊娠についてはリスクが伴う。
時間的なことも子どもの優劣を決める事についてもそうだ。

ただ、だからこそ、女性に女性の直感は優れているはずである。
男性のように「とりあえず数打つ」という戦略では大変な事になってしまうからだ。



悲しいことに、女性の「直観力」というか、「説明できないけれどこれが一番良いの」という女性の言葉を男性は理解できない。



しかし、男性は女性が感じた著間に乗ってしまうのも幸せへの近道かもしれない。
幸せは頭ではなく心にあるのだから。
どんなに「幸せの条件」を論理的に考えてみても、それは虚構のものであり、だったら、女性の直感に乗せてもらったほうが良いのかもしれない。








女性と男性の決定的な差異は論理性の有無だと私は思っている。
女性は理論に従うことはあっても、論理を信じることは決してない。
女性にとって神はあくまでも自分自身なのだ。
常に外部に神を求めざるを得ない男性よりも彼女達がいつも強くてたくましいのはそのためだった。
(快挙 白石一文 新潮社)






心理評論家の植木理恵先生によると、
 「男性は客観的事実のみを重要視するが、
女性の場合、感情で結論づけた心的事実を重要視する」という。
つまり事実は事実でも、
男性と女性では答えの違う事実が2つ存在することになる。
http://www.telejirou.com/archives/140














■vol24 女の一押し


女性脳は、右脳(感じる領域)と左脳(思考の領域)の連携が男性脳に比べて、
はるかに綿密なため、嘘も見抜くし、直感も感じやすい。
というのは、以前にも述べた。
特に、「想念」を自らの身体性になぞれえて、深く腹に落とすスピードは、男性脳の想像を絶する。

何を言いたいかと言うと、女性は「これしかない」という”一押しの提案”が浮かびやすいのである。
男性は、それを「短絡的だ」と思いがちなのだが、それは早計である。
女性が「これにするわ」と宣言するとき、その選択に使った時間がほんのわずかだとしても、
一生分の「身体性の確認」を終えていると思った方がいい。


男性は、その決断を、まずは受け止めて欲しい。


そのうえで、「あのリビングにこれを入れたら、テレビまでの距離が異様に近くなるよ」などと、
優しく諭してほしいのである。
「君は本当に考えるってことをしないよね」と言い放つのだけは止めて欲しい。

そんなひどいことを言わない男子でも、
「ちゃんと他のものを見てから決めようよ」といいがちだ。
よくあるアドバイスだし、当たり前だと思っているでしょ?
しかし、その提案こそが、女ごころを、びっくりするくらいがっかりさせるのである。
感じる天才・女性脳は、比較検討する前に、かなりの感性情報を収集している。
物が並んでいる中から、一つだけに強く惹かれた場合、無意識のうちに、ちゃんと他を捨てているのである。
値段も素早くみているし、キャッチコピーも見逃していない。



女は別れた恋に未練を残さないとよく言われるが、いったん捨てた選択肢も同様。
触れてほしくなものだ。


というわけで営業マンにアドバイスである
女性のお客様が「これが欲しい」とおっしゃった場合、「今ですと、こういう商品もありますが」などと、
いきなり情報を広げるのはやめた方がいい。

その商品の何に惹かれたのかをお聞きしたうえで、
「それでしたら、こちらの方がさらに…」という誘導が効果的だ。
また、女たちは、一押し提案が出来ない相手を「鈍感な人」と感じる傾向もある。
デートでも、「僕のおすすめはこれ」といえないと、いきなりマイナス点がつく。気をつけて。

好感度を上げたかったら、「何食べる?」と尋ねずに「イタリアンはどう?きみに食べさせたいピザがあるんだけど」
などと提案すべき。
しかも、女性脳の構造上、事前に提案しておくほうがずっと効果的である。

というのも、女性脳は「過去を反復する癖のある脳」。
このおかげで、「きみに食べさせたいピザがある」という言葉をデートまでに何度も思い出して、
いい気分になっていてくれるのだ。
少なくとも一週間前からイタリアンにはいかないし、洋服もそれなりに考える。

こうしてデートの始まる前に、
自分自身で、かなり気分を盛り上げてくれるのである。
なので、デートの最初の、会った瞬間に、もう70%くらいの満足度に至っている。
この予告作戦には、副次効果もある。
「楽しみにしている期間」には、相手からの電話やメールの回数が少なくても気にならないのである。

さて、女性にもアドバイスがある。
直感が降りてきにくい男性脳は「これしかない」という一押し提案に不安を感じる。
ちゃんと比較検討して、「これしかない」に辿り着きたいのである。

家のものを買うなら、女の言い分を押し通してもかまわないけれど、
ビジネスシーンでそれをすると、能力を不当に低く見られるので気をつけて欲しい。


男性向けの提案書では、一押しがあっても、”見せ提案”を添えて複数の候補を挙げることだ。
女性脳からみたら、「新商品に対する未来の顧客感性を測るのに、過去の実績をいくら数値にしても意味が無い」
と思えることでも、それでいいのだ。


”複数提案&数値添え”は、男性脳を安心させる。

とはいえ、悲しいことにデキる女が心底うんざりするのは、
「当然の帰依」に、さまざまな「捨てた別解」をくっつけて説明しなければならないときだ。






■vol.30夫が恋に落ちたらなら

女の恋は、深い確信で始まり、同情に行き当たる
男の恋は半信半疑で始まり、しみじみとした確信に行き当たる。

夫婦の脳は、人生を共に歩みながら、全く違う「恋の旅」をしているようである。

メスは、遺伝子の相性を厳選して集中的に発情する。
一定期間、深く執着するようにできている。


女性は、自分がそうだから、男性にも同じであることを期待する。
出会ってすぐに「君は運命の人だよ。僕達の出会いは運命なんだ」くらいのことを言ってくれても、
ぜんぜんオッケーなのだが、男はそうはいかない。
女性の多くが、恋の立ち上がりに、自分ばかりが空回りしているように感じて嫌になってしまうのを男性陣はご存知だろうか。


さて、恋愛の初めに、かなり集中的に執着するくせに、女性脳は、あるとき「ほとほと嫌気がさした」気分になることがある。
一個体に集中しすぎると、生殖機会や遺伝子の組み合わせのバリエーションを狭めることになるので、
脳が、ときたま、いきなり執着を解除するからだ。

恋人同士なら、ここで喧嘩別れして、次の恋に移ればいいのだけど、
夫婦となったら、ここをうまくやり過ごして、長い友情関係を築かなければならない。

一方、男の恋は、女のそれほど、深い確信で始まらない。


哺乳類のオスは、生殖のリスクが低いので、相手を厳選するよりは、
やってきたチャンスを逃さないのが最も合理的な手段となる。

つまり、男性脳は、女性脳ほど、積極的に異性を嫌わず、
「この人しかいない」という確信も起こりにくいのだ。



というわけで、男達は、恋の確信ではなく、責任感で結婚を決心し、
小学生が小学校に通うように、無邪気な責務遂行感で結婚をキープしている。




とはいえ、女性はガッカリする必要は無い。


そもそも男性脳は、「責任を果たす」という行為が大好きなのだ。
しかも責任を積み重ねた相手に強い愛着を抱く癖がある。


たとえば、「会社」なんかそうでしょう。
時を重ねるほど、愛着が湧いてくる。
さて、異性を積極的に嫌わず、恋の対上がりの確信が薄い男性脳が浮気しやすいのは当然である。
女性の浮気は今の相手への執着が劇的に切れたところで起こるので、妻は、夫の浮気を同様にみて絶望するのだが、
それは違う。
夫の妻への執着は、「責務の積み重ねの果てに産まれる愛着心」であって、恋情とはまた別の強い絆だからだ。
だから、夫の婚外恋愛に、妻と呼ばれる人は、動じることは無い。
穏やかに頼りにし続ければいい。
(夫婦脳 黒川伊保子 新潮文庫)

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