◇女子トイレに参加できる喜び
15歳の女の子たちが連れ立ってトイレにいくのは、
彼女達にとって最も重要なーー女友達ーー人間関係を固めるためなのだ。
恐らく、女性は本能的に女性だけの集まる”群れ”のなかにいると安心するのだろう。
その代表が更衣室や給湯室、そしてトイレ。
ここで行われるのは
女性同士がお互いに持つ情報を交換し関係やつながりを確認することが出来る守られた空間。
つまり、公然とお互いのポジションを探り合える場所なのだ。
特にトイレは女性にとっては一種の聖域だといっていい。
男には単なる「排泄の場」かもしれないが女性にとってはコミュニケーションの場であるのはもちろん、
化粧を直す、整理など自分の体調を知る場でもある。
文字通りレストルームである。
女性はこの休憩所で鏡を見ながら自分の容姿を確認し友人と語りながらお互いのポジションを確認しあう。
そして、群れの仲間の女性や男の噂話に花を咲かせる。
その話に加わっていないと話題に乗り遅れたり
大切な情報を聞き逃したりする場合が多い。
そのため、女性は
コミュニケーションの場に”自分だけいない”のは
大きな危機感を感じる。
これは、お昼を一緒に行動する心理も同じだろう。
■女の悩みの種は今も昔も人間関係
男がストレスを感じやすいのは単純に仕事の能力の格差だ。これは大昔で言えば狩りの腕前、現代で言えば
どれだけ稼ぐか、という問題。
つまり、どれだけ家族を養えるか、だ。
だから、仕事がうまくいかなかったり、仕事のプライドを否定されたりすると
男はわりと傷つき、ストレスを抱え込む。
これに対して女性が悩むのは
何と言っても人間関係の問題だ。
採集狩猟生活時代、
女性は、そのコミュニティのなかで自分がどれくらいの位置にいるか、
自分を嫌っている人はいないか、
自分はどれくらい評価されているかと言ったことを常に気にしなければならなかった。
女性が子供を生み、育てていくにはムラの平和な環境が不可欠だ。
もし、仲間に嫌われでもして村の外に放り出されたら
子どもも育てられないし自分も生きていけない。
だから、女性は集団の平和を乱さないように対人関係に細心の注意を払い
自分に対する他人の評価を常に気にしてきたのだ。
■孤立を恐れる
調査によるとーー分子レベルおよび脳神経レベルでーー女の子は社会的な争いを緩和し、さらには防止したいという強い動機を持っている。
どんなことをしても人間関係を維持しよう、というのが女性の脳の目標なのだ。
とくに十代の女の子の脳ではこれが著しい。
女性の脳は人間関係の葛藤や拒絶に対して、
男性の脳よりもはるかに強烈でネガティブな警戒反応を引き起こす。
■人とのつながりが快楽
十代になるとエストロゲンが脳に放出されて、オキシトシンと女性特有の回路、とくにおしゃべり、じゃれあい、社交の回路を活性化させる。
15歳の女の子たちが連れ立ってトイレにいくのは、彼女達にとって最も重要なーー女友達ーー人間関係を固めるためなのだ。
■会話の応酬はセックスに匹敵する
では、なぜ女子生徒はトイレに行っておしゃべりをするのか?
どうして自室のドアに鍵を掛けて長時間、電話をするのか?
彼女対tは女友達とつながり、親密な関係になるために、秘密を打ち明けあい、噂話をする。
秘密のルールを持った密な小集団をつくる。
これらの活動は人生の波風の衝撃やストレスを和らげ、毎日を乗り切っていくためのツールなのだ。
多くの女性が女性同士のつきあいに生物学的慰めを得ており、言葉は女性同士を結びつける接着剤だ。
したがって女性のほうが脳の言語野の一部が大きいのは不思議ではない。
数は個人差があるが、平均して女の子は一日あたり男の子の2倍から3倍の言葉を喋っている。
おしゃべりを通じたつながりは少女の脳の快楽中枢を活性化する。
性的意味合いのあるロマンティックな秘密の共有となると、
快楽中枢はいっそう活発になる。
この快楽は半端でなく大きい。
おしゃべりを通じたつながりは少女の脳の快楽中枢を活性化する。
性的意味合いのあるロマンティックな秘密の共有となると、
快楽中枢はいっそう活発になる。
この快楽は半端でなく大きい。
溢れ出るドーパミンとオキシトシン、これは神経学的にはオーガにズムに次ぐ最大最高の快楽なのだ。
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